思い浮かべながら 延暦寺国宝殿
延暦寺国宝殿を見学してみると、印象に残るのは苦難の歴史を乗り越えて伝えられてきた仏像たちではないでしょうか?
この堂々としている体躯の仏像も少なくありませんが、ここでは小さいながらも個性的な仏像たちが印象に残ります。
まず東塔西谷の山王院にまつられていたという木造の千手観音像ですが、これは高さ50センチほどの小さな像ではありますが、そのことを感じさせないくらいの精緻な造りとなっているのです。
見れば見るはどに実物以上に大きさでもってこちらに迫ってくるのを感じられます。この像は目鼻立ちがはっきりとしていて、どことなく異国風の面立ちをかもし出しており、体も肉感的で、はつらつとしたなにかエネルギーのようなものを感じさえもし、西域から来た異邦人を思わせるものがあります。
比叡山延暦寺は織田信長の焼討ちにあい、国宝殿に展示されている仏像などの寺宝というのは、そうした過酷な歴史を経て、今に伝えられてきたものが多いと聞きます。このことをどのような思いでこれらの品々が伝えられてきたのかといったように思い浮かべながら見学するといっそう感慨深いものがあります。
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